Wimbledon In AELTC(本戦) rtw

ROAD TO WIMBLDON 2019

【 日本代表チーム 】
コーチ  神谷勝則(JTA S級エリートコーチ)
男子選手 高橋凛羽 ・ 福原聡馬
女子選手   西村佳世 ・ 永澤亜桜香

ROAD TO WIMBLDON 2019 戦績

男子シングルス  高橋凛羽選手   : 予選ラウンド(1勝2敗)
         福原聡馬選手   : 予選ラウンド(2勝1敗) 決勝トーナメント進出

女子シングルス  西村佳世選手   : 予選ラウンド(2勝1敗) 決勝トーナメント ベスト4
         永澤亜桜香選手  : 予選ラウンド (2勝1敗)

男子ダブルス    高橋・福原ペア : ベスト8
女子ダブルス    西村・永澤ペア : 準優勝


2019年8月、『 ROAD TO WIMBLDON 2019 』 の本選がAELTC(ウインブルドン)で開催されました。
日本からは2019年4月にグラスコート佐賀テニスクラブで開催された国内予選を勝ち上がった代表選手4名を派遣しました。
その概要を次の通り、神谷勝則コーチのレポートでお知らせします。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征初日

これから本会場 イギリス ロンドンのウィンブルドンに向けて移動となります。若い選手の皆さんにとって、最高の経験になるようサポートしてまいります。ただ、緊張感は無縁のようで、女子メンバーは朝一の集合時間からやらかしてくれました。

日本代表チーム ロンドン ヒースロー空港に到着しました。初めての海外遠征が ウィンブルドンという、まさに夢のようなメンバーも、最近あったゴルフのようなストーリーを目標に過ごしてもらいましょう。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征2日目

いよいよ今日からWIMBLEDONでの練習からスタート。午前 2時間 午後 1時間半芝コートでプレイ。

そして、今年は最初からスペシャルな経験から始まりました。
なんと今日明日のロッカーは、センターコートのメインドロープレーヤーのロッカールーム使用とのこと。

練習終了後は 『サプライズツアー in WIMBLEDON』… とんでもない経験をさせてもらいました。

クラブハウス内のチャンピオンラウンジ…メンバー専用でウインブルドンに出場している選手でも許可なく入れません

王室や貴族が観戦されるロイヤルボックスからセンターコート

センターコート(の側)に立つ!「あと一歩は実力で」と、ダンコーチからの激励の言葉。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征3日目

昨夜はかなりの雨と強風。芝でのプレーは難しいかと思わされましたが、グリーンキーパーの皆さんの素早い準備のおかげで午前中から芝コートでのテニスが出来ました。明日からの試合を考えるとサーフェスには妥協したくないので、是非ともと芝でのプレーをリクエスト、即座に対応してくれるDANコーチに感謝です。午前中は香港チームとシングルス セット練習を実施しました。

DANヘッドコーチ、香港チームと市内プチ観光と夕食を兼ねてのロンドン市内へ。明日の試合、 米を食べて力を付けようと日本食へ!試合の前日にプチ観光なんて、と思われがちですけど、これもWIMBLEDONプログラム、こちらではスタンダードです。
その昔 選手を帯同していた時も伝えていました「空港・ホテル・会場のみ、これはダメだよ!」何も残さない。もちろん結果は大切、それ以上に足跡はもっと大切。そのことを理解したメンバーは確実に実績をあげていました。なかなか伝わらないポイントですが、本当に必要なものは、それまでの準備です。スポーツ文化の意識が高い地域では、若い世代の子供たちにとって教育と経験がとても大切、結果ばかりを気にすべきではないと言われます。
スポーツ文化にとって、これから絶対に必要なポイントだと考えます。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征4日目

いよいよ大会スタート!本大会は、County Regional と名付けられた 2つのグレードで開催されます。
海外組が参戦するのは Regional、各地域を勝ち上がって来たメンバーと競います。
初日は、男子のみが午後からスケジュール。午前中、海外組は隣接する特別な場所を練習コートとして用意いただきました。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征5日目

Team JAPAN 男子シングルスラウンドロビン第2戦、女子シングルスラウンドロビン第1・2 戦が行われました。

男子第2戦 ⇒ 高橋凛羽 vs Louis Bowden 2-6 0-6   福原聡馬 vs Henry Hammond 7-5 6-0
女子第1戦 ⇒  西村佳世 vs Alexandra Macdnald 7-5 1-6 10-3   永澤亜桜香 vs Francesca Davis 7-6(3) 3-6 10-8 ☆
女子第2戦 ⇒   西村佳世 vs Mille Skelvon 天候不良により明日へ

午後から天候が崩れ 永澤の試合については 3回の中断を繰返し 4時間以上をかけての勝利。レベルが低いカードがなく どこも僅差のゲーム。ただ、フィジカルの差は歴然に大きく、サーブとストロークの強打については格段の差、いかにシンプルに効果的に攻めるかがカギになります。
代表選手全員が本当にギリギリでの戦い、文化としてテニスが当たり前にある地域 その差を埋めるのは簡単なことではありません。代表としての気持ちで頑張っております。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征6日目

Team JAPAN  女子シングルスラウンドロビン第2戦・第 3 戦、男子シングルスラウンドロビン第 3 戦が行われました。

女子 第2戦 ⇒ 西村佳世vs Mille Skelvon 7-6(5) 0-6 7-10 永澤亜桜香 vs Ellie Blackford 4-6 0-6
男子 第3戦 ⇒高橋凛羽 vs Asa Stanley 6-1 6-1 福原聡馬 vs Ethan Barrett 6-4 6-2
女子 第3戦 ⇒ 西村佳世 vs Emilia Julin 6-2 6-3 永澤亜桜香vs Olivia Maietta 6-2 2-6 10-8

★予選ラウンドロビンの結果

 高橋凛羽 1 勝 2 敗
 福原聡馬 2 勝 1 敗
 西村佳世 2 勝 1 敗
 永澤亜桜香 2 勝 1 敗

他未消化試合がある為に本戦入りの決定はしておりません。
勝敗はもちろんのこと、如何に楽に勝利を納めたかが大切な選考ポイントとなります、ドキドキです。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征7日目

朝のランニングを済ませると、予定どおりの雨が降りだしホテル待機からのスタートです。予定より3時間ほど遅れて会場入り、各コートはカバーがかけられ試合は絶望的な状態 しかも雨は強烈。これはやんでも無理なのって思いきや、天候回復と同時に多くのグリーンキーパースタッフがコートに飛び出し あっという間の素早い対応でした。まずは 8面ですが、グラスコートがかえって来ました。

ラウンドロビンの結果から、男子 福原聡馬 女子 西村佳世の2名が本戦進出。女子 永澤亜桜香のブロックでは 3人が 2勝1敗で並び、失セット数の僅差で本戦入りを逃すことに、ブロック優勝者に勝っておきながらの残念な結果になってしまいました。ずっと降り続ける雨、男子のダブルスは別会場への移動となり進行1回戦を勝ち上がりました。その間 女子は少しでも身体を動かそうと、お願いして センターコート下のキッズテニスエリアを提供いただき、香港チームと合同 ミニテニスとトレーニングを実施しました。

男子ダブルス   高橋凛羽 福原聡馬 4-6 6-4 10-5 Ethan Barrett Harry Lamp

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征8日目

本戦トーナメント

男子シングルス 1R ⇒ 福原聡馬 vs Louis Bowden 0-6 1-6
女子シングルス QF ⇒ 西村佳世 vs Paulina Jurkowska 6-4 4-6 10-5
男子ダブルス QF   ⇒ 高橋凛羽・福原聡馬 vs Ben Hudson ・Phoenix Weir 0-4 0-4
女子ダブルス QF   ⇒ 西村佳世・永澤亜桜香 vs Paulina Jurkowska ・Annalise Smith 1-4 5-4(4) 10-8

 

女子はどの試合も僅差、圧倒的な存在は居ません。 何とかなりそうですし、しなくてはいけませんって感じです。
男子は、数名の圧倒的な選手が存在。 ラウンドロビンも本戦トーナメントも同じ相手に、日本チーム両名はやられてしまいました。 相手はしっかりとした力強いショットとテクニックを持っており、年齢的カテゴリーが2段階ほど違うように思います。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征9日目

本戦トーナメント

女子シングルス SF ⇒ 西村佳世 vs Talia Neilson-Getenby 0-6 4-6
女子ダブルス SF   ⇒ 西村佳世・永澤亜桜香 vs Veda Raju Prapurna ・Anjali Rathi 5-3 5-3

なんと、 女子ダブルスはインド代表に勝ち決勝進出!イイ 空気を作れてました。
今日も 朝一のランニングから始まり、いつもと同じ朝食、英語でのコミュニケーション、試合、そしていつもの雨、WIMBLEDON そんな場所です。
明日も、いつもと同じで望みます。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征10日目

朝のウォーミングアップで準備は完璧。
まずは10時からの各シングルス決勝戦と地元ジュニアへのテニスイベント。
海外組でシングルスに勝ち残ってない全員参加で盛り上げます。
12:00から試合の2人は 30分前にあがり試合に備えます。

本戦トーナメント

女子ダブルス F ⇒ 西村佳世・永澤亜桜香 vs Hannah Rylatt /Mille Skelton 3-6 1-6

ファースト 3-3 どちらに転ぶかわからない状況から、数ポイントのチャンスをものにした Hannah + Mille その流れを変えることが出来ない。セカンド 0-4 相手が勝ちを意識か、少し足が止まり緩めた1-4 取りきれない。残念ながら WIMBLEDON の壁に名前を残すことまでには届きませんでした。でも 準優勝! クリスタル盾と賞金券を受け取りました。

ROAD TO WIMBLEDON 2019 遠征11日目

無事に日本に帰国し全日程を終了しました。

ROAD TO WIMBLEDON。今回も、信じられないほど多くの経験を与えてくれた遠征となりました。 WIMBLEDON でしか感じ得ない 長い歴史と深い伝統に文化、隅々まで手入れの行き届いた庭 高貴にも思わせる数々の装飾品、あの場所はその昔からずっと守られた特別なものが存在します。きっと子供たちは、年齢的に今回の遠征だけでは WIMBLEDON が後世に残し伝えたい多くの想いは気付かないことと思います。

それでも WIMBLEDON の大人たちは、彼らが大人になりきっと何が本当に大切であるかを気付く時が来るでしょう。と、底知れない愛情で接してくれました。その愛情は、昨年のメンバーを気にかける会話にもありました。 ヘッドコーチのダンは勿論のこと、ヘンマンまでが日本メンバーのことを覚えてくれておりました。テニス技術だけの印象ではなく、イベントでの絡んだ笑顔が強く残っているようでした。そして、彼らにここで再会出来ることを本当に願ってくれておりました。

確かに競技である以上 勝敗は必要でそれにこだわることは当たり前のごとです。
ただ、それを求めるあまりに教育や経験 学校や社会を疎かにしては何も始まりません。

今回の遠征でも、挨拶や時間厳守などの基本的なことが出来ないことが多くテニス以前の部分を指示することが多々ありました。先回りしてしまえば簡単なことでも出来るだけ本人が自ら行動することや、調べること考えることを多くし出来るだけ自主選択する機会を多く作れるように過ごしました。自らの夢を信じて、その瞬間を全力で取り組むこと、本物を感じ経験し伝える活動が ROAD TO WIMBLEDON なのです。

夢はウィンブルドン!

みんなお疲れさまでした。